ココロビト

~明日使えるかもしれない心理学を気ままに発信~

YESを引き出す交渉術【ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック】

 

あなたは誰かに交渉や頼みごとをするとき、どういうふうに頼んでいますか?

 

交渉する際に、成功率を上げるたったひとつのポイントは、ズバリ『ギャップ』を上手く使い分けることです。

 

  ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは?

 

 今回は交渉の際、『ギャップ』を上手く使うことによって、成功率を抜群に上げてくれるる心理テクニックのひとつ。

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックについて解説していきます。

 

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックとは、あなたが相手に対して、なにかを頼みたい時、本当の要求よりも、あえて大きな要求を提示することにより断られた後、要求を低くして再提示する。

 

そうすることによって、交渉相手にハードルを下げたように見せて、本来の要求に対しての承諾率を上げる為の方法です。

 

ドア・イン・ザ・フェイステクニックは日常生活のあらゆるシーンで応用が可能です。

 

こんなところでも使われている!2つの具体例と1つの実践例

 Woman Holding Card While Operating Silver Laptop

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック【具体例①】

 

もっともわかりやすい具体例を紹介します。

 

たとえばよくある深夜の通販番組を思い浮かべてみてください。

 

番組の冒頭で提示された販売価格は、毎回あーだこーだのやりとりをした後、番組の最後には必ずといっていいほど割引されます。

 

「そんなわざとらしい芝居をするくらいなら最初から割引した価格を提示すればいいのに...」とおもう人もいるかもしれませんが、それでは意味がないのです。

 

販売者側が『金額を下げてくれたのか』それとも『元々の金額に上乗せして提示していた部分を無くしただけなのか』はわかりません。

 

しかし『金額が下がったという事実』は視聴者の販売意欲をかきたててくれます。

 

冒頭であえて高い金額を提示して、その後に低くした実際の金額を見せることによって安いとおもわせる。

 

通販番組では、ほぼ全て、このドア・イン・ザ・フェイス・テクニックが使われています。

 

もちろんこれは騙しているわけではありません。

 

番組の冒頭で10万円だった掃除機を、ありとあらゆる努力を使って、3万円まで値下げした過程を見せているだけなのですから。

 

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック【具体例②】

 

私が昔、スーパーで一般食品担当のアルバイトをしていたときこんなことがありました。

 

①【定価は800円だが、賞味期限が近い為、値下げをした500円の調味料】

 

②【自社製品の為、定価価格が元々安い400円の調味料】

 

不思議とたくさん売れたのは500円の調味料です。

 

理由はただひとつ、『定価からどれだけ値下げされたかを提示していた』からです。

 

ここでわかるのは、人は価格そのものではなく、その商品の価値を認識した上で、購入しているということです。

 

『100円の価値があるものを100円で購入できる』のは当たり前。

 

それよりも『1000円の価値があるものを500円で購入できる』ほうが、人は魅力を感じるのでしょう。

 

家電量販店でよく定価価格に赤いマーカーペンで打消し線を引いたあと、割引価格を表示しているポップをよく目にすることはありませんか?

 

もしくは値下げ価格が貼られたポップの裏をめくってみたことはないでしょうか?

 

前者は書き換えて印刷するのが面倒なわけではなく、後者も定価価格のポップを取り忘れていたわけでもありません。

 

「購入したい商品がどれだけ安くなったのか?」を消費者側に自ら気付かせてあげるための戦略的なテクニックです。

 

もし定価価格を表示せず、割引価格だけを載せていたら、その商品に魅力を感じることはなかったかもしれません。

 

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックはそのギャップ(違い)を上手く使ってあげることによって高い効果を発揮してくれます。

 

 ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック【実践例①】

 たとえばあなたが奥様に『お小遣い2万円アップ』をおねだりしても、そのままでは、聞き入れてくれないかもしれません。

 

「しかし、最初に5万円で頼んでみてはどうでしょう?」

そしたら奥様はきっと「そんなにはあげられない!ダメだよ!」と断ってくるでしょう。

ちなみにそこでOKしてくれる裕福で素敵な家庭なら、このテクニックは必要ありません。

もらいたい金額をもらいたいだけ頼むといいでしょう。

 

もしそうでなければ、そこから少しずつ金額を下げてみてください。

まずは4万そして3万、2万5000円と....

 

本来の目的に対して、『どれだけ刻みながら頼めるのか?』というのも、このテクニックのポイントです。

 

あわよくば途中の3万円でOKがもらえるかもしれません。

 

そもそも本来の希望は2万円アップなので、「多くもらえればラッキー!」

 

たとえ2万円でも『本来の目的である交渉は達成された』ということなので使わない手はありませんよね?

 

まとめ

 Woman Carrying Tote Bags

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックを使えば、そのままストレートに頼むよりも、成功率は格段にアップします。

 

大事なポイント①は『私はあなたに対して、これだけ譲歩してあげた』という過程(姿勢)を相手にしっかりと見せてあげること。

 

相手側の心理としては「ここまでしてくれたのに断るのは、申し訳ないな」とおもう罪悪感が働きます。

 

大事なポイント②は『ギャップを上手く調整する』ことです。

お金に関することであれば、金額に大きな差があってはいけません。

そしてはじめに提示する金額が、あまりに大きすぎるものであってもいけません。

どちらかが極端であれば、相手は不快感を感じてしまい、話を聞く耳すらもってもらえない可能性があります。

 

ドア・イン・ザ・フェイス・テクニックはとても応用性が高いテクニックなので、

普段の日常や仕事の際の交渉術でも使える場面は多くあります。

 

「このお店ってよく割引セールやってるけど、経営とか大丈夫なのかな~」と感じたら、ほかのお店と比べてみてはどうでしょう。

 

割引価格が他のお店の通常価格なんてこともあるかもしれませんからね。笑